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入学試験のシーズンが終わろうとしています。満足できる形で終えられなかった人、もっと勉強に頑張れば良かったのにと後悔している人はいませんか。勉強不足のせい?試験当日、頑張れなかったため?上手くいかなかったことをどう受け止めたら良いのでしょうか。

先日、北京で開催されていた冬季オリンピックが閉会しました。雪と氷の上で繰り広げられた様々なドラマに世界中が興奮しました。オリンピックのあらゆる競技は勝者と敗者を生み出します。オリンピック競技の勝者は勝利を誇り、周りの人から賞賛されます。では敗者はどうだろう。

スピードスケートの女子団体パシュートで決勝に勝ち進んだ日本チームは、今季W杯無敗のカナダを相手にデッドヒートを演じました。そして、勝利を確信した最終カーブを抜ける手前で、最後尾を走っていた高木菜那選手が転倒。日本チームは、涙の銀メダルとなりました。前回ピョンチャンオリンピックの金メダルの後、世界から追いかけられながらも、進歩し続けてきた3人です。勝利への強い意欲をもって決勝に臨んだはずです。ですから、二大会連続の金メダルを目前に転倒というハプニングに悔しさは並大抵ではなかったでしょうし、現実を直視することもできなかったのではないでしょうか。

高木菜那選手は率直に「本当に、今回の五輪はすごいつらい五輪になってしまったなって。すごい悔しい銀メダルって思い」。続けて「なかなか気持ちの整理がつかず、どうやって前を向けばいいんだろうって思う中で、チームメートの温かさ、コーチの支え、日本の方々からの励ましの言葉、エール、応援の言葉が心の支えになって、最後くじけずにもう1回前を向くことができた」と感謝しました。また「悔しい思いとともに、色んなことの大切さを改めて知ることができた銀メダルになった」とも。「スケートに1番取り組んできた4年間。それがいい形で、自分の思い描いた形では終われなかったけど、それ以上に大切なことに気付けた五輪だったと思っている。つらい思いが自分の糧になったと思えるように、これからの人生、前を向いて歩いて行けたらいいなと思える五輪だった」と振り返りました。

半世紀以上も前に活躍したゴルファー、今でも球聖と称されるボビー・ジョーンズの言葉です。「自分が敗れたときこそ様々な教訓を得るものだ。私は、勝った試合からはかつてなにものも学び得たことはなかった。」
失敗は、いろいろなことを学ぶ良い機会です。学ぶことは、人それぞれだと思います。失敗を糧に、これから訪れる新しい生活にどんな夢を描けるでしょうか。

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